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2010年6月22日 (火)

電子ポットと電気ケトル、どちらが電気代お得?一月450円の差!!!

 

電子ポットは、24時間通電して保温しています。

一方電気ケトルは、ポットの周りには断熱材を使っていますが、電子制御による保温は行っていません。

 

そこで、1日に3リットルのお湯を使うとして、電子ポットと電気ケトルのどちらが得か計算してみましょう。

 

電子ポットの場合、25℃の水を100℃まで沸騰させるのに2230秒かかることは前の記事【お湯の沸く時間】で計算しました。

その時の、消費エネルギーは945000ジュールです。

 

電気ケトル25℃、3リットルの水を何回かに分けて沸かすとしても、同じ量の水を沸かすので、消費エネルギーは実は同じで、945000ジュールになります。

 

そうすると、電子ポットの場合は保温に使うエネルギーだけ損ということになります。

 

この保温に使うエネルギーがどれぐらいなのか、ちょっと興味があります。

この計算には、中から外に逃げ出す熱量(エネルギー)を計算する必要があります。

逃げる熱量=熱伝導率×内壁の面積×中と外の温度差÷壁の厚さ

で計算が出来ます。(2009年2月27日の記事「一軒家は寒い?」を参照 してください)

 

電子ポットの壁の厚みは約1cm0.01m)。

これが全て断熱材として、通常断熱材の熱伝導率は綿の熱伝導率とほとんど同じなので、

0.03W/m·Kとします。

 

電子ポットの内壁は高さが17cmで直径が15cmなので、内壁の側壁の面積は3.14×15×17cm2800.7cm20.08m2となります。


また、底の面積は

3.14×15×15÷4=176.625cm2

なので、蓋の部分を加えて353.25cm20.0352

 

内壁全体の面積は 0.0350.0800.115m2

 

したがって、室温を25℃とすると100℃の電子ポット内部から外に1秒間に流れ出るエネルギーは

 

逃げるエネルギー=断熱材の熱伝導率×(内部の温度-室温)×内壁の面積÷断熱材の厚さ

 

となりますので、それぞれの値を入れると

 

1秒間に逃げるエネルギー=0.03×(10025)×0.115÷0.01=25.9=約26ジュール

 

となります。1秒間に26ジュールのエネルギーが逃げているということは、逃げているエネルギー=26Wということです。

言い換えれば、これだけのエネルギーを電子ポットに加えなければ保温できないということです。

 

すなわち26Wの電力が常に消費されているということです。

 

一月にすると26×24×3018720 すなわち19Wのエネルギーを使っているわけです。

 

我が家の一月の電気の使用量は大体400Whなので、5%の電力が電子ポットに使われていることになります。400Whで電気代は約9,000円なので450円も余計に電気代を消費していることになります。

 

う~ん、結構大きいな。

家も電気ケトルに買い換えようかな~~~

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コメント

そうですねえ。

寒くって、頻繁にお茶などで湯が欲しいときは別ですが、夏などたまにしか使わないときなどケトルのほうが経済的かも。

ただ、壊れてないと捨てるのももったいないってのは、ありますね。

かといって必要な分量だけ沸かして、いらないときは空にしておくと、ポットの必要性に疑問符はつきますけど…。

Covaさん

そうなんですよ。そうは言っても、結局ボタンを押して、お湯が出てくる便利さもあって、
電子ポットからケトルには移れないですね。
たしかに、壊れていないのに、買い換える気にもなりませんね。
自分で、電気ケトルが経済的といっていながら、なんですが…

初めまして。
自宅では↓これの4リッタータイプ(PVQ-G400)を使用しています(2008年7月購入)。
http://www.tiger.jp/product/02electricthermos/pvq_g.html
↓このワットチェッカーで保温に要する電気代を実測しました。
https://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=TAP-TST5

厳密な実験ではありませんが、保温温度は80℃に設定、凡そ80℃以上の湯を投入した後一ヶ月ほど放置、というやり方です。
電気代を20円/kWhとして概ね7.2円/日(一ヶ月あたり220円程度)でした。
実験方法がいいかげんなせいか、お湯の量(1リットルと4リットル)、実験する季節(夏と冬)を変化させても実験結果にそれほど違いは出ませんでした(冬でも室内温度は20℃くらいはありそうな環境ですが)。

なお私は男一人暮らし、食事は自炊ですが、上記ワットチェッカーで測定したところ、電子レンジの電気代は2円/日(一ヶ月60円)程度でした。牛乳を温める、冷蔵庫にしまっておいた冷えたご飯を温める、などが電子レンジの主な用途です。
電気ポットを中止、電気ケトルでお茶やコーヒーを大量に淹れ、冷めたら電子レンジで再加熱、という方式の方が電気代は安いのでは?と考えているところです。
わずか200円ばかしケチケチすんな、と言われてしまいそうですが。

丘の上の緑さま

コメント&実験ありがとうございます。
ポットの中のお湯の量は、実は消費電力にはほとんど関係なく、
内部の温度で決まってきます。
部屋の温度も冬で20℃、夏は28℃程度とすると消費電力にそれほど差は出ないと思います。
お湯の温度を80℃として室温20℃では、20円/kWhの電気代とすると、私の上の計算では一月で約300円、室温28℃では260円になります。
私の計算では保温材を使ったのですが、お使いのポットは真空断熱ですので、さらに保温効果がよく、蓋の部分からの熱の伝導が消費電力に効きそうですので、一月220円は良い値ですね。
ありがとうございました。

なるほど。通常の断熱材(1cm)より性能が良いわけですか。ちょっと自分のポットを見直しました。
ただし構造をよく見ると、蓋についた手動エアポンプ部分がむき出しで、そこから熱が逃げそうです。

その都度沸かしが良いのか、断熱性能に優れたポットで保温が良いのか。
ネット上の掲示板でもしばしば話題になりますが、お湯の使用量でも変わるでしょうし、難しい課題ですね。

うちの調理器は「ハイラジエントヒーター(ラジエントタイプ)」です
http://www.sanka-kogyo.co.jp/about_cooking_heater.html
http://www.sanka-kogyo.co.jp/assets/docs/manual/srh/I-0031-00.pdf
が、調理後の余熱が凄く、廃熱を利用してヤカンの水を温め、出来上がったぬるま湯を非電動真空ポットと電動ポットの両方で保温し再利用、といったことをしています。
けっこう手間ではありますが、エコだと思い続けています。
そんなことから電動ポットの電気代に異常に執着するようになってしまいました(保温に電気を消費してしまってはエコでなくなる?)。

電動ポットの電気代を検索して一宮氏のページにたどりついたのですが、他にも興味深い記事のオンパレードです。
これからも一宮氏のご活躍を期待します。

↑名前が抜けてました。
丘の上の緑です。

丘の上の緑さま
ありがとうございます。
電気ケトルのように、ヒーターが内部に入り込んでいて、ケトル自身も保温されている場合は、その都度必要量だけ温めるほうが経済的と思いますが、ラジエントタイプのヒーターや、普通の電気コンロやガスコンロでは熱の漏れがあり、あまり効率的ではないと思います。むしろ電子レンジでお湯を沸かすほうが効率的と思われます。
電子ポットの蓋の部分ですが、蓋が熱くなっていなくて、生温かいか室温程度であれば、ほとんど熱の漏れはないと思います。

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