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2010年6月30日 (水)

単位の話-2:原子物理の世界の単位

 

ここまでは、日常生活に近い状態での単位について話しましたが、原子物理の世界では、非常に小さい単位が使われます。

すなわち、1個の原子や分子のサイズやエネルギーの単位です。

これらは非常に小さい値なので、日常サイズの単位を使うと常に指数がついてわずらわしいのです。

そこで、エネルギーとサイズでは、原子物理特有の単位が使われます。

 

原子1個の世界でよく使われるエネルギーの単位は、eV(電子ボルト)です。

このエネルギーの単位は、電子1個を1Vの電位差を移動させるのに必要なエネルギーです。

 

電子1個の電荷は1.6×1019Cですので、前の単位の話(6月28日)で述べた電荷移動のエネルギーの定義から、

 

1eV=1.6×1019J

 

という非常に小さい値になります。

 

また、分子では、1mol(モル)あたりのエネルギーも良く使われます。

 

molとは、物質の質量が出来ている分子の分子量(グラムであらわす)に等しい時の物質の量を言います。

 

単原子で出来ている物質や単原子気体の場合は原子量に等しい時の物質の量です。

 

1mol中の分子の数(原子数)はアボガドロ数です。

アボガドロ数は6×1023なので、1eVはアボガドロ数をかけて、

 

1eV9.6×104J/mol2.3×104cal/mol=23kcal/mol

 

となります。

ここで最後に出てきたkcal/molは分子の反応においてよく使われる単位です。

 

次に原子物理で使われる距離の単位について話します。

原子の大きさは大体1010程度です。この大きさには、Å(オングストローム)が良く使われます。

最近はSI単位を使うことが推奨されていますが、SI単位のnm(ナノメートル)を使うと小数点以下の値になるために、今でもÅは良く使われます。

 

1Å=0.1nm1010m

 

です。

このように、単位は、状況に応じて使いやすい単位が使われるのです。

 

ここで、ナノという修飾子が出てきましたが、単位の前に、ミリ、センチ、キロなどの修飾子がつくことが多いです。前の記事にも書きましたが、ここでも修飾子を並べておきます。

 

通常使われる修飾子は、まずは、大きくなるほうでは、

da:デカ:10

h:ヘクト:100102

k:キロ:1000103

M:メガ:1000000106

G:ギガ:1000000000109

T:テラ:10000000000001012

 

小さくなる方では

d:デシ:0.1101

c:センチ:0.01102

m:ミリ:0.001103

μ:マイクロ:0.000001106

n:ナノ:0.000000001109

p:ピコ:0.0000000000011012

f:フェムト:0.0000000000000011015

 

です。

nm=10Å=109m、1km=1000m、1mm=0.001mなどです。

 

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