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2010年5月31日 (月)

物質の温度と光の色:空の星の色と放射温度計のしくみ


鉄など、金属を熱すると光を放つ。

 

光の色は温度が低いと暗紅色で、温度が高くなるにしたがって、

光の強度は強くなり、だんだん黄色から白っぽく輝いてきます。。

この光を輻射光と呼んで、物質の種類にはほとんど依らず、温度だけによることが知られています。

 

温度に対する光の色の変化は、光の強度の波長分布に関係しています。

 

Photo_2

 

上の図は、531日(炭火はなぜ暖かいのか?)の記事に示したスペクトルの、可視光の範囲での輻射光の強度を波長に対して示したスペクトルです。

図中に赤から紫までの色の領域も示してあります。

また、見易くするために、1000Kから10000Kまでのスペクトルの赤色のちょっと外の波長0.79μmの位置の強度を1にとっています。

 

図の一番下のカーブは1000KKは温度の単位でケルビン:0℃=273.15Kなので、727℃)の温度での光のスペクトルです。

温度が高くなるにしたがって、スペクトルのカーブは黄色から青に範囲を広げています。

10000K(約9700℃)では可視光全体を含んで、少し青色が強くなっています。

 

700℃では、図の一番下のカーブのようにほとんど赤の部分で、光の強度を持っているので、この温度で、加熱された物体は、暗い赤色を示します。

 

白熱電燈のタングステンの温度は、2500K、すなわち約2200℃なので、赤が強いのですが、黄色や緑が入ってきています。

 

そのために電燈の色は黄色っぽいのです。

 

太陽の表面温度は約6000℃です。

上の図では、5000K8000Kのカーブの間になります。

したがって、少し、赤や黄色が強いのですが、ほとんど平均的に、全体の色が入っています。

そのために、太陽光の色は少し黄色がふくまれた白色になるのです。

 

夜空の星の色は、星の温度によって、変わっています。

温度の低い星は赤色、温度が上がるにしたがって、黄色から青白い色へと変化します。

 

上の図のように、10000Kになるとスペクトルのピークは緑から青の領域にまたがってきます。

スペクトルもほとんど平坦になって、この温度では、青みがかった白色、すなわち青白い光になります。

 

青白い星は、ほとんどが10000℃以上の高温の星なのです。

 

溶鉱炉の温度や、高温に加熱した物体の温度は、放射温度計を使って測ります。

可視光領域の光のスペクトルは比較的単純で、赤色から青に向かって、強度が単調に減少しています。

したがって、二箇所の波長の強度の比を取れば、温度を決めることが出来ます。

例えば、0.79μmの波長の光の強度に対する0.6μmの波長の光の強度の比は、1000K0.0072

非常に小さい値ですが、1500Kでは0.049と約7倍も大きくなっています。

さらに、2000Kでは0.133000Kでは0.33と変化するので、この二つの波長の光の強度の比を測定することで、温度を測定することが出来るのです。

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