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2009年6月24日 (水)

エアコンはエコ!暖房

梅雨に入って、蒸し暑い日が続くのに、暖房の話はちょっと時期はずれな感じするが、冷房を逆さに運転すると暖房になるので、ついでに触れることにする。

 

暖房とは、室内に熱を供給することである。

 

暖房が必要な冬は、室内の温度のほうが室外よりも高くなっているので、何もしなければ、熱は室外に流れ出して、最終的には室外と同じ温度になる。

 

室内を快適な温度に保つには室内に熱すなわちエネルギーを供給しなければならない。

 

昔は、暖炉や囲炉裏によって、室内で火をたいて熱を供給した。

 

また、コタツや火鉢によって、局所的な暖房も行われた。

 

電気やガスが使われるようになると、電気ストーブやガスストーブによって熱を供給している。

 

ストーブのような直接的な暖房では、電力などの外から供給されるエネルギーの全てを使って、室内に熱を供給する。

 

ところが、エアコンによる暖房は、室外の熱もエネルギーとして使うので、その分、電力などで供給するエネルギーは少なくて済む。

 

Photo

左の図のように、暖房の場合は、温度の低い室外から室外機によって熱を汲み上げて室内に熱を供給する。原理は冷房と全く同じである。

 

すなわち、式で書くと

 

室内に供給するエネルギー=電力エネルギー+室外から取り出すエネルギー

 

である。

このときの暖房の性能は

 

性能=室内に供給するエネルギー÷電力エネルギー

 

これは冷房のときと同様に、

 

性能=室内の温度÷(室内の温度-室外の温度)

 

である。

 

戸外の温度が0℃、室内の温度を20℃とすると

 

性能=(20273)÷(200)=14.65

 

すなわち暖房の性能は約15

 

暖房に必要な電力は

 

暖房に必要な電力=外から流れ込む熱エネルギー÷性能

 

なので、部屋の暖房に1500W必要ならば、供給する電力は1500÷15100Wである。

 

電気ストーブだと、1500Wの電力が必要なのに、エアコンでは100Wで済んでしまうのである。これは前にも言ったように理想的な場合で、実際にはエアコンの内部での無駄なエネルギー消費のために、更に余分なエネルギーが必要となるが、それでも、かなり電力の節約になる。

 

これは、電気ストーブが流れ込む全てのエネルギーを電力でまかなうのに対して、エアコンでは、室外の熱エネルギーを利用しているためである。

 

したがって、外の気温が氷点下になってもエアコンは、十分省エネになる。

たとえば、室外の温度がマイナス80℃というときに室内を20度に保つときの性能は

 

性能=(20273)÷(2080)=2.93

 

すなわち性能は約3になり、電気ストーブよりも性能は3倍エコになる。

 

これは熱エネルギーが絶対温度に比例するためで、外の温度が0Kになるまで、外からエネルギーをくみ出すことが出来るのである。0℃ではエネルギーは273に比例した量があるのである。

 

温度の低いところから高いところへ熱を汲み上げるのは、あたかも、水を低いところから高いところへポンプで汲み上げるのに似ているので、ヒートポンプと呼ぶ。

 

このヒートポンプ方式の暖房は、温度差を利用するので、通常の直接的な暖房に比べて効率が良く、特に最近のエアコンは、内部でのエネルギーの無駄な消費が少ないので、非常にエコである。

冷房のところで述べたように、暖房でも、エアコンの電力供給量は室内と室外の温度差の2乗に比例するので、温度差が大きいとそれだけ供給量が増加する。

 

室内の温度をなるべく低く抑えることが、エアコンではかなりなエコにつながる。

ところで、更にエコにするには、熱が逃げないようにすることである。

窓からは熱が逃げやすいので、レースのカーテンなどで、窓と部屋の間に空気の層を作ることで、逃げる熱量は格段に減るので、エコになる。(廊下は生活の知恵(2009年3月1日)参照)

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コメント

一応間違いだけ訂正しておきます。
エアコンには冷媒温度があります。
この最低温度がだいたい、-5~-10℃と記憶しています。
即ち、ヒートポンプ強いてはサイクルの基準点はこの温度となり、短絡的に申し上げれば外気温がこれより低い場合の暖房は殆ど効果をなさないことになります。現実にこれを重視せずに導入した会社の暖房は霜取モードばかり動いていて実稼働時間が相当短くなっています。
最近は寒冷地対応エアコンで冷媒温度が-20℃等もあり、これなればそれなりの効率で稼働してくれる筈です。

とおりすがり様

コメントありがとうございます。その通りでした。低温では冷媒が気化する温度に限界があることを忘れていました。さらに、冷媒が凝固してしまえば、効かなくなりますから、-80℃というのは非現実的でした。そのことを考えずに効率のみを書いてしまったのは間違いでした。

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