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2009年4月 8日 (水)

浮くということ:比重と密度

今までの話で、空気中での浮力は、物体が押しのけた体積の空気が受ける重力に等しいことを示した。したがって、浮くということは、浮力が物体の重力よりも大きい時に起きる。

この重力は、物体が押しのけた空気の重量(質量)に比例するので、物体の重量(質量)との比を、比重という。

 

すなわち物体の空気に対する比重とは、

比重=物体の重量÷物体の押しのけた空気の重量

 

物体の重量が押しのけた空気の重量よりも小さいと浮き上がる。

このときの比重は1より小さい。

物体の重量が押しのけた空気の重量よりも大きい場合は浮き上がらない。

 

比重が1より小さい場合は浮き上がり、大きい場合には沈む。

 

ところで、比重の計算で、その計算が、物体の大きさにはよらないことが分ると思う。

物体の体積と空気の体積が同じであればいいのである。

 

そこで、物体の重量(より正確には質量)を体積で割った量が重要になる。

これが密度と呼ばれる量である。すなわち

 

密度=物体の質量÷体積

単位は[kg/m3]

 

密度を使うと、物体の空気に対する比重は次のようになる。

 

空気に対する比重=物体の密度÷空気の密度

 

となって、簡単になる。

 

水に対する比重は、通常、4℃の水の密度、0.999973kg/m3 に対する物体の密度である。水の密度はほとんど1kg/m3 と思って、実用上は差し支えないので、物体の水に対する比重は、ほとんど物体の密度に等しい。物体の密度が水の密度よりも小さい場合はその物体は水に浮くことになる。

 

通常、ただ単に比重という場合は、水に対する比重の意味が多い。

 

水に物体が浮く場合、水による浮力と物体にかかる重力が等くなったときである。

すなわち、物体が排除した水の重量が物体の重量と等しいときに水に浮く。

 

このことから、排水量1万トンの船舶の重量は、1万トンということになる。

 

 

水泳をするとき、真水のプールの中よりも、海水の中のほうが泳ぎやすいことをよく経験する。

これは、海水の密度が純水よりも大きいために、海水中の浮力が大きくなるためである。

 

水中の体重は、押しのけた水の重量分だけ軽くなるので、重い装備をしていても動きやすいことになる。

 

一方、水圧は、1m潜ると1平方メートルあたり1トンの重量が掛かることになる。

これはほぼ0.1気圧である。したがって、10mも潜れば、体には、1気圧の圧力が余計に掛かることになる。

水圧はバカにならない。

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