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2009年3月 5日 (木)

カレーが焦げ付く

熱の移動は輻射と熱伝導で、対流は熱伝導に含まれるという話をした。

対流は重力の存在によって起きる。

 

熱伝導で暖められた、あるいは冷やされた気体や液体の密度は、元の密度とは異なる。

 

重力があると、鍋の下から熱せられた液体は、温度が上昇して、密度が小さくなる。

鍋の下の液体の密度が上の液体の密度より小さくなると、浮力によって、下の液体が上へ上昇する。

一方、上の冷たい液体は入れ替わりに下のほうへ下降する。

下降した冷たい液体は下で加熱されて、上昇する。

この繰り返しで、液体は自然に撹拌されて全体が温まる。

 

液体や気体の熱伝導によるエネルギーの移動は対流による移動よりも遅い。

 

したがって、液体や気体では対流によって上へ熱が運ばれる。

その結果、加熱による温度は上のほうが暖かいという結果になる。

 

ヤカンの中の水をコンロで加熱するとき、対流によって、水は上下に循環する。

この循環は1気圧の下では、水の温度が100℃まで続く。

それ以上に加熱すると、ヤカンの底で水は蒸気になり泡となって上昇する。

これが沸騰である。

沸騰するまで加熱すれば、水の温度は全体にほとんど均一になる。

 

風呂を沸かすときなどは、水面は熱いのに、下のほうはまだ水だったりする。

対流による熱の伝達が熱伝導よりも速いからである。

対流で全体が均一の温度になるためにはほとんど沸騰させる必要があるが、お風呂ではそうは行かない。

そこで、かき回して強制対流を起こさせるのである。

 

対流による熱の移動は液体や気体の粘性(どろどろの程度)によっている。

粘性が大きい、すなわちどろどろしている液体では対流が起きにくい。

 

粘性の高い(どろどろした)カレーやシチューやポタージュスープは、熱せられた液体の移動が遅いので、上昇する前に焦げ付いてしまう。だから強制対流が必要になる。

すなわちかき回す必要があるのである。

 

部屋の暖房や冷房でも、部屋全体が均一な温度のほうが快適なので、扇風機などでかき回すと良い。

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