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2009年2月27日 (金)

一軒家は寒い?

なぜ、一軒家は寒いのか?

 

冬、一軒家のほうが、マンションなどの集合住宅より寒いなと思うことが多い。

断熱材が壁に入っていても、それでも少し違うようだ。


熱伝導で考えてみる。

 

そこで、熱量という考え方を入れよう。

熱量とは、熱のエネルギーと同じことである。(だったらエネルギーでいいではないか!)

だから、熱のエネルギーと言ってもいいのだが、長いので、熱量ということにする。

一秒間あたり流れる熱量の単位は[W](ワット)である。すなわち1W=1J/s

1ワットは1秒間に1ジュール流れるエネルギーの量である。

 

壁を伝わって中から外へ熱伝導によって流れる熱量は数式で表すと

 

一秒間あたりの熱量=熱伝導率×壁の面積×中と外の温度差÷壁の厚さ

 

となる。

床と天井の面積が10m×5m50m2、高さが3mの一軒家について考えてみよう。

冬、家の中の温度は20℃、外の温度は0℃とする。家の中の熱量は床と天井と四方の壁から外に逃げ出す。床と天井と壁の全面積は505015153030190m2になる。

壁の厚さを19cm0.19(単位はメートルにそろえる必要がある)とすると1秒間に逃げ出す熱量は熱伝導率×190(床・壁・天井の全面積)×20(中と外の温度差)÷0.19(壁の厚さ)=熱伝導率×20000である。

 

これが一軒家でなくて、上下左右が他の部屋で囲まれている集合住宅の場合、それらの部屋の温度が20℃なら、その方向へ逃げる熱は無いので、(あるいは逃げ出す熱と入ってくる熱が等しいので)外に面した壁の部分のみを考えれば良い。15m2の壁が外に面している場合は、壁の厚さを15cm(この方が計算しやすい)としても、1秒間に逃げ出す熱量は熱伝導率×30×20÷0.15=熱伝導率×4000となって、一軒家よりも5分の1ほど逃げる熱量が少なくなる。30m2の壁が外に面していたとしても熱量は熱伝導率×8000となって、一軒家の40%のエネルギーしか逃げ出さない。室内の温度を20℃に保つためには逃げ出すエネルギーを供給しなくてはいけないので、逃げるエネルギーを減らすことは、供給するエネルギーを減らすことにつながる。

 

このように、集合住宅のほうが、一軒家よりも逃げる熱量が少なく、供給するエネルギーも少なくて済むので、一軒家よりも暖かく感じるのである。

 

では、どれくらい違うのか、床・壁・天井の素材を変えて計算してみよう。

結果は次回のお楽しみ!

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コメント

マンションは、冬は一軒家より暖かくて良いでしょうけど。

夏の冷房効率は、一軒家と比べてどうでしょ?

Covaさん

冷房効率も同じです。
マンションは、周りを同等の部屋で囲まれていますので、周りからの暑い熱が流れ込みません。
その分、冷房では、熱を外に放出しなくて済みますので、冷房の効率が上がります。

今の一戸建ては、断熱性や密閉性は昔より改善していますからね。

いまのミニマンション化している一戸建てと比べたら、確かにマンションのほうが効率はいいでしょうね。

ただ、昔ながらの一戸建ては冷暖房の効率は悪いでしょうけど、涼感という点ではマンションと比べてどうなのでしょうね。

涼感という点では、日本家屋の障子や襖を開け放って、葦ずで区切った座敷と比べたら、マンションの部屋はかないませんね。

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